みなさま、こんにちは。多機能型通所支援事業所リーノです。
公園や園で、友達のそばまで行くのに、少し離れて見ている。「一緒に遊びたいのかな」「声をかけてあげた方がいいのかな」。そんな姿に、親御さんも迷うことがあるのではないでしょうか。
輪に入れない理由は、一つではありません。何をして遊んでいるか分からない、声をかけるタイミングがつかめない、人数や声の大きさに戸惑っている、ということも考えられます。ほかにも、その日の体調や以前の経験、周りの環境や大人の関わり方が影響していることもあります。まずは、本当に入りたいのか、今は見て楽しんでいるのか、本人の様子を確かめるところから始めます。
リーノ式療育では、お子さんの表情、目線、ことば、体の動きなど、見えたこと、聞こえたことをそのまま捉えるところから始めます。そのうえで、「なぜ今この行動をしているのか?」をさぐります。
あわせて、感覚の特徴、ことばの理解や表現の力、体調や睡眠、園や家庭での友達との関わり方、好きな遊びや得意なことなどの情報も踏まえます。こうした複数の視点を組み合わせて、その子の行動を読み解いていきます。
「入れてと言えばいいよ」と教えるだけでなく、本人の理解や気持ち、遊びの様子を踏まえて、その子が実際の場面でやり取りできるために何が必要かを見ていきます。
その中でも大切にしているのが、お子さんが今、その場や集団の中で何を感じているのかです。「やりたい」のか、「見ているだけで楽しい」のか、「やりたくない、避けたい」のか、「やり方が分からない、伝えられない」のか。どれに近いかを、行動の事実から見立て、確かめていきます。
例を挙げます。ここからは説明のための仮の場面です。友達が積み木で道を作っていて、子どもが近くで見ています。
大人はまず、近づき方、視線の向き、表情などを見ます。そのうえで、見立てを確かめるために、「道を作っているね。一緒にやってみたい?」と声をかけます。本人がうなずいたり、積み木に手を伸ばしたりしたら、言葉や動きを手がかりに、参加の仕方を一緒に探します。声に出すことが難しそうなら、大人が「一緒に作りたいのかな。どこを作れるかな」と間をつなぐ方法も考えられます。
一方で、声をかけても返事が返ってこない、うつむく、といった反応のときもあります。
そんなとき、大人は「参加したくないのかな」「この遊びは苦手なのかな」と思うかもしれません。ただ、それは見立ての一つです。遊びの内容が分からない、どう答えればよいか分からない、人数や音が負担になっている、緊張している、といった理由も考えられます。このような反応にも何か理由があると考え、事実に戻って、深くさぐりながら仮説を立てます。
「少し様子を見ていたら、少しずつ参加するかもしれない」「場に慣れる時間が必要なお子さんかもしれない」。そうした仮説を立て、複数の可能性を考えながら支援を進めます。
参加したい様子が見えたときはもちろん、まだ入りたくない様子のときも、無理に入れるのではなく、環境や関わり方を調整しながら、その子に合う一歩を探ります。その子に合う関わり方は、試しながら探っていきます。やってみたあとは、そのときの様子(事実)で振り返り、必要なら見立てを見直します。
繰り返しになりますが、大事なのは、まずお子さんの行動の理由を読み解くことです。目指すのは、輪に入れたという結果だけではありません。自分の思いを伝え、相手の反応を受け取りながら、人と遊ぶ経験を重ねることです。
お子さんの友達との関わりに悩まれている親御さんも、ぜひ日頃の様子をリーノにお聞かせください。好きな遊び、家庭や園での友達との様子、体調や睡眠、以前の経験など、お気づきのことを教えてください。一緒に、今できる一歩を考えていきましょう。
ありがとうございました。
多機能型通所支援事業所リーノ
作業療法士 梅内 峰宏
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