みなさま、こんにちは。多機能型通所支援事業所リーノです。
今回は、療育で見られた成長を、家庭や園、学校での生活につなげることについてお伝えします。
「リーノでは順番を待てるのに、家では難しい」「活動の終わりに切り替えられるようになったけれど、家庭では怒ってしまう」。こうした違いがあると、保護者の方は戸惑われるかもしれません。
しかし、ある場所でできたことが、すぐにどこでも同じようにできるとは限りません。場所が変われば、周りの人、物、予定、伝え方が変わります。その場で積み重ねてきた経験も違います。
例えば、療育では片づけの合図や次の活動が分かりやすく、切り替えやすいことがあります。家庭では遊びの途中だったり、一日の疲れが重なっていたりするかもしれません。以前から、怒ると遊ぶ時間が延びるやり取りが続いていた可能性もあります。
だからこそ、「ここでできるのだから、家でもできるはず」と考える前に、それぞれの場面の違いを確かめることが大切です。
リーノでは、できたという結果に加えて、「どのような条件や助けがあったのか」を共有することを大切にします。
終わりの前に何を伝えたのか。本人が分かる合図は何だったのか。どのくらい待ったのか。切り替えられたとき、大人はどう応じたのか。こうした具体的な情報があると、家庭でも取り入れられる工夫を考えやすくなります。
ただし、ご家庭を療育の場とまったく同じにする必要はありません。家事や仕事、きょうだいとの生活がある中で、毎回丁寧に対応することが難しい日もあります。続けられる方法を、ご家族と一緒に探すことが必要です。
例えば、まずは一日の一場面に絞り、終わりの伝え方をそろえる。本人に合う助け方を一つ試す。うまくいかなければ、負担やタイミングを見直す。そのような小さな取り組みから始められます。
また、家庭で怒ることが増えたときには、「新しい対応を試している途中だから」とだけ捉えず、疲れや不安、生活の変化、療育での負担も確認します。行動が強まったことだけを、成長の証拠として扱わないことも大切です。
支援者と保護者が共有したいのは、子どもを同じ方法で動かす手順よりも、「どんな力を育てたいか」という方向です。気持ちを伝えること、助けを求めること、少しずつ折り合いをつけること。その目標を確かめながら、場所に合った支え方を考えます。
リーノでの小さな一歩が、暮らしの中で使える力になるように。子どもとご家族の両方に寄り添い、日々の経験をつないでいきます。
多機能型通所支援事業所リーノ
管理者(作業療法士) 梅内 峰宏
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