リーノ式療育コラム:「やらない!!」その主張の「なぜ? なんで?」を考える

みなさま、こんにちは。多機能型通所支援事業所リーノです。今回は、子どもの行動の背景を理解する視点についてお伝えします。

活動が始まっても動かない。途中で席を離れる。声をかけると怒る。こうした姿を見ると、「やる気がないのかな」「嫌なことを避けているのかな」と感じることがあります。

しかし、外から同じように見える行動でも、そこに至る事情は一人ひとり違います。リーノでは、行動に名前をつけて理解したつもりにならず、「この子にとって、この行動はどんな理由があるのだろう?」と考えることを大切にしています。

例えば、工作を始められない子がいたとします。作り方の説明が長くて分からなかったのかもしれません。完成のイメージが持てず、不安になっている可能性もあります。道具をうまく扱えない、周りの音が気になる、以前失敗して嫌な思いをしたなど、別の背景も考えられます。

理解が難しいのであれば、注意を繰り返すより、最初の一つを実物で示すことが助けになります。終わりが分からないのであれば、取り組む量を見える形にする。道具の操作が難しければ、使いやすい物を選ぶ。背景の捉え方によって、大人の関わり方も変わります。

一方、これまでの経験に目を向けることも必要です。

例えば、大きな声を出すと、いつも自分の望む形に活動が変わっていた場合、その経験が行動の繰り返しに関係しているかもしれません。ただし、それだけで「わざとやっている」とは判断できません。分からなさや不安と、経験による学びが重なっている場合もあります。

大切なのは、「特性のため」「経験のため」と一つに決めつけず、本人の状態、環境、これまでのやり取りを合わせて見ることです。

その手がかりになるのが、できている場面との比較です。大人数では難しくても、少人数なら参加できる。言葉だけでは動けなくても、見本があれば始められる。こうした違いには、支援を考えるための情報があります。

また、「嫌だ」「手伝って」「休みたい」という本人の表現にも耳を傾けます。言葉だけでなく、表情や身体の動きも含めて確かめながら、考えた背景が合っているかを、実際の関わりの中で見直していきます。

リーノが大切にしたいのは、行動を止めることだけを目標にしない支援です。本人が分かりやすくなったか、負担が減ったか、自分の思いを伝えやすくなったか。そこまで見て、支援を考えます。

「どうしてやらないの?」から、「どうしたら取り組めるだろう?」へ。大人の問いが変わることが、子どもの次の一歩を支えます。

多機能型通所支援事業所リーノ

作業療法士 梅内 峰宏

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

松本市、塩尻市、安曇野市等、松本周辺市町村で療育施設(児童発達支援、放課後等デイサービス)をお探しの方は、
ぜひ「多機能型通所支援事業所リーノ」へお問い合わせください!
〒399-0701 長野県塩尻市広丘吉田50-7(トイザらス近く)
TEL:0263-75-4171